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下流喰い―消費者金融の実態 |須田 慎一郎

下流喰い―消費者金融の実態下流喰い―消費者金融の実態
須田 慎一郎
筑摩書房 刊
発売日 2006-09




タイトルに偽りは無い 2006-10-13
「下流喰い」という鮮烈なタイトルにまさに偽りは無い。まさに今この時期、金を出して読んでみて損は無いことを保証できる。と言うより、遅くならない内に読むべき本である。キャッチコピーの看板倒れの本がやたらに多いがそんな時代に須田氏の有能さと変わらない真摯さは貴重だ。少なくても「格差(社会)」といったキーワードをタイトルに含むどんな本より「面白い」。



やるせないが、これが現実 2006-10-09
 恐ろしい題名だ。しかし読めば納得。残念ながらこの国で実際に起こっていることなのだ。この10年で日本人の多くが抱いていた中流幻想がもろくも崩れていることが良く分かる。下流層が下流層を喰らう時代、やるせないが現実だ。

 しかし、従来の預貸業務では儲からない大手金融機関を含めて様々な主体による下流層を搾取するビジネスモデルはまだまだ継続されるだろう。本書は貸し手の行動についての問題点にフォーカスしているが、借り手の行動についてももっと掘り下げて欲しかった。なぜ借りてしまうのか、情報化社会である現代において消費者金融から借りることの意味を知らないはずは無いのに。

金貸しが公共の電波で借り方を指導する不思議。 2006-10-05
警世の書とはこの本のことである。現在の混迷する日本経済の本質を鋭くかつ判りやすく突いている。この種の本では最高峰であると口を極めて賞賛した。筆者の執念がにじみ出ている。

銀行が消費者金融を柱にしているというのは常識外というか恐らく日本人の感性からみて許し難いことであり、さらにどこまで金の力が動いているのか金融庁の及び腰は眼に余る。そして消費者金融を何とか守ろうとする醜い政治家、官僚が群れとして存在している。そして懸命に擁護するマスコミ。さすがに借りるときの心得などを前面におしだしているけど要は消費者金融を何とか支えようとしている醜い姿、まさい崩壊寸前のマスコミの惨状を示しているに過ぎない。一度はまると抜けられなくという人間の弱点を金儲けの材料にして恬として恥じない人々の群れは恐ろしい。金貸しが何故高利の金の借り方を堂々とテレビで指導できるのか。

公序良俗の原則はどこへきたのか。本書はおぼろげながら、何故という庶民の疑問を解こうと努力している筆写の情熱が伝わってくる。恐ろしいことに何時の間にかグレイゾーンばかりに眼がいって20%という利息が普通の金利で安いかのような錯覚を起させていることである。これは1億借りたら2000万の利息がつくということであることを忘れさせてしまう。このことについて台キャンペーンを張ったマスコミはまだないようだ。一人で孤軍奮闘している筆者を知って未だ日本人捨てた物ではないと意を強くした。こういう本こそベストセラーとなって欲しい。諸悪の根源は利益至上主義に走る日本社会の悪しき風潮にある。次回はメガバンクの暗部、銀行員の質の低下に迫るルポを書いて欲しい。頑張れ須田慎一郎さん!!

書名同様ショッキングな内容。 2006-09-26
立ち読みで済ますには内容が濃く量も多い。



再読するかは読み手の好み次第。私にはキツイ内容なので再読しない。



他に本書のような内容が書かれている本は、サブカルチャーモノ以外では殆ど存在しない。単なる興味本位の野次馬根性ではなく、ある程度ジャーナリスティックに書かれているのは本書だけだと思う。他書で代替不可。

金融屋の禍々しい生態 2006-09-21
著者が地べたを歩き回って取ってきた現場の生々しいルポを中心に、サラ金、ヤミ金連中の禍々しい生態が、これでもかと言う位に書かれている。



様々な借り手の取材を通し、いわゆる「ロウアーミドル」層にサラ金が深くゆっくりと根付き、最終的に宿主を経済的な死=自己破産ないしはヤミ金送りに追い込む様子が浮かび上がってくる。ヤミ金に金を借りた時点で、遠からずの破産は確定しているのに。中でも歌舞伎町で行われるという、風俗屋が女性を債務と一緒に買い上げる人身売買「おんな市」のルポは驚いた。21世紀にそんなことをやってるのか…



本書を読んでいると、著者が「悪魔のビジネスモデル」というのも頷ける気がする。世上よく「借りる奴が悪い」と言われるが、いかに誤りかということも分かる。金融ジャーナリストとして、各種メディアで引っ張りだこの著者ならもっと楽に稼げもするだろうに、これだけ手間のかかる取材をやってのけ700円かそこらで読めるというのも、有難い話ではある。


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