危険学のすすめ
畑村 洋太郎
講談社 刊
発売日 2006-07-26
生活する国民全員が読むべき本 2006-08-03
子どもの誘拐,いまは流水プールでの事故,この本の冒頭にあるエレベータの事故。世の中には危険が潜んでいるが,いったん死亡事故が起こると,その原因を掘り下げて,「再発しないように」という根本対策ではなくスケープゴートを見つけて「誰かを処分する」ことで対処した体裁を取り繕うことしか行われていない。
それは,「事故調査委員会」がいかに原因を究明しようとしても,その報告が刑事訴追の資料とされる法制度の仕組みである以上仕方が無い。それを何とかしようとして「勝手連事故調」である「ドアプロジェクト」の成果と,その意義と,そしてこの方法であるがゆえにできた成果の生かされ方に非常に感銘をうける。
「自動回転ドア」での死亡事故をきっかけにしているが「ドア」という視点に広げた点など,コンピュータや,通信や,会社の事務処理手続きなど「ミス」が発生する原因調査全般の分析方法にも応用できる教科書です。
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