記事カテゴリ: BOE、ECB政策金利系まとめ

2011年9月 9日

BOE、ECB政策金利まとめ 9月

2011/09/08 (木)

20:00 BOE英中銀政策金利
結果 0.50% 予想どおりで何のサプライズもない
予想 0.50% 
現行 0.50%

  

20:45 ECB政策金利 
結果 1.50% 予想どおりで何のサプライズもない
予想 1.50% 
現行 1.50%

   

21:30ごろから ECB総裁トリシェ会見

tm_g2eDioNWg0Y[1].jpg

「インフレは引き続き高水準。」
「インフレ率、今後数ヶ月は2%を上回る水準
に。」
ユーロ圏の下向きリスクが高まった。」
「流動性は引き続き潤沢。」
「一部の資金調達状況がタイトになった。」
金融政策のスタンスは引き続き緩和的。」
複数の要因がユーロ圏経済を圧迫。」
「ソブリン債市場も圧迫要因のひとつ。」
成長は非常に緩やかになる見込み。」
成長見通しへのリスクは下向き。」
「ECBの流動性供給、銀行を支援。」
「非伝統的措置は一時的なもの。」
中期的なインフレ見通しのリスクは概ね均衡。」
インフレ率、2012年に2%下回る見通し。」
成長への下方リスク、金融市場・エネルギー価格・保護主義・世界不均衡などに起因。」
「決定は全会一致。」
「各国政府は財政健全化を実施すべき。」
「財政措置は前倒しとタイムリーな実施が必要。」
「これまでと同様に流動性供給の用意がある。」
「ユーロ圏全体の銀行セクターに流動性問題はない。」
「無制限の資金供給は非常に重要。 」
「経済情勢の評価を大幅に変更した。」
「イタリア政府が従来のコミットを確認したことはECBにとって非常に重要。」
7月12日の決定、すべて完全に実施されると予想。」
「EFSFが流通市場に介入できることを意味する。」
「われわれは決して事前にコミットしない。」
「債券買い入れ計画についてはコメントせず。」
「フランをめぐる決定について、スイス中銀と意見交換した。」
スイス中銀の決定を尊重する。」(フラン売、ユーロ買、無限介入)
「円とスイスフランは2つの違ったケース。」
「ギリシャ政府が必要な措置をとると想定。」
「世界の中央銀行は安定を確固たる物にする必要。」
「中央銀行が政府の代わりになることはできない。」
戦後最悪の危機の中、ユーロの信頼を維持した。」
「ECBの独立性は確固としている。」
アイルランドは信頼性を回復しつつある。」
「実態経済について非常に深く検討した。」
異例に厳しい状況、われわれは警戒している。」

     

BOE、ECB政策金利はともに市場予想どおりの据え置きでした。   

そしてその後のトリシェ会見では、

ECBは欧州経済について悲観的な見通しを持っていることが明らかにされました。 

景気減速&インフレの、スタグフレーション突入の可能性を示唆しており、

かなりやばそうな雰囲気が漂って参りました。 

米国もスタグフレーションに突入しそうな勢いで、

世界金融資本主義は地獄の入口に立っているようです。

    

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると

・BOE、ECB金利発表では材料織り込み済みで全く動きようが無く

・トリシェ発言でユーロ下落

となるのが自然に思えます。

   

では、この材料を受けて、

机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

   

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・ユーロドル の値動き

・ユーロ円 の値動き

・ポンドドル の値動き

・ポンド円 の値動き

・ドル円 の値動き

・原油 の値動き

・金 の値動き

・NYダウ の値動き

     

5分足 下記のチャートでは13:00が日本時間20:00 BOE金利

fxfxj0086.jpg

※このチャートを見る方法

     

市場予想通り、据え置きのBOE政策金利が発表された瞬間、

ポンドがなぜか爆上げとなりました。

いつものポン様ご乱心です。

一方、その後のECB政策金利では、ほとんどマーケットの反応は有りませんでした。

常識的に考えて理解できます。

   

そして21:30トリシェ会見に突入と同時に、

ドル高祭りの到来となりました。

ニュース解説などでは、トリシェ会見を受けてユーロ売となった、

などと言われていますが、

チャートを見ればわかりますが、トリシェがろくに喋ってないうちから

ユーロが叩き売られています。

最初からユーロを売る気マンマンだったことがわかります。

(最終的にはトリシェの発言内容とつじつまが合う値動きだったわけですが。)

   

米国も欧州同様にスタグフレーション突入のリスクを抱えており、

どっちもどっちという感じですが、

なぜドルが猛烈に買われたのでしょうか?

  

また、ユーロが売られるのはいいとしても、

対スイスフラン、対円でもドル高になっています。

対スイスフランでのドル高は、

今も継続されているとみられる、スイス中銀による継続的な介入

スイスフラン無限売り)の影響もあるのでしょうが、

対円でドル高になっているのは何か不思議な感じがします。

スイス中銀の介入がなければ、おそらく、

猛烈なスイス高、円高のいわゆるリスク回避パターンになっていたのでしょう。

       

というわけで、 現在のマーケットは

スイス介入の影響で読みにくい相場になっております。

    

さて、場味の分析ですが、

悪材料に対して素直に下落となりましたので、

ユーロの地合いは弱気ということになろうかと思います。

また、世界経済全体の地合いもグズグズのようです。

株なども今は手を出さないほうが良さそうです。

   

以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。

   

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