記事カテゴリ: BOE、ECB政策金利系まとめ

2012年9月 7日

BOE、ECB政策金利まとめ 9月

2012/09/06 (木)

20:00 英中銀政策金利
結果 0.50% 何のサプライズも無い
予想 0.50% 
現行 0.50%

20:00 資産購入枠
結果 3750億ポンド 何のサプライズも無い
予想 3750億ポンド 
現行 3750億ポンド

   

20:45 ECB政策金利 
結果 0.75% 利下げ予想に対して据え置きなので好材料
予想 0.50% 
現行 0.75%

    

21:15 米国 ADP雇用者数(8月)
結果 201千人 予想を上回る好結果
予想 140千人 
前回 173千人(163千人から修正)(前月比)

   

21:30ごろから ECB総裁ドラギ会見

ドラギ.jpg

「ECBは国債購入プログラムを決定した。」
「ユーロ圏の経済成長は引き続き弱い見込み。」
インフレ率は2013年に再び2%以下に低下する見通し。」
「ECBの新たな国債購入プログラム、流通市場で買い入れ実施。」
「厳格に責務の範囲内で独立して実施。」
「ユーロは後戻りできない。」
「新プログラムの詳細は別途発表文で明らかにする。」
金融市場の緊張と高い不透明性が経済的信認とセンチメントに影響。」
成長のリスクは下向き。」
「ユーロ圏経済、非常にゆっくりとしたペースで回復へ。」
「インフレ率は石油価格により数ヶ月前より上振れる可能性。」
インフレリスクは概ね均衡。」
「ECBの国債購入は条件付きで実施へ。」
「買い入れの条件、EFSF/ESMプログラムに付随したもの。」
ECB国債購入は無制限。」
「期間1-3年の短期物に焦点。」
「ECBは民間債権者と同等の扱い、完全に不胎化へ。」
「証券買い入れプログラム(SMP)は終了、満期まで保有。」
「新プログラムの買い入れ額を毎週公表、国別内訳は月次で公表。」
「対象諸国の国債が政府保証債なら最低格付け要件設けず。」
決定は全会一致では無かった、委員1名が反対。」
「あらゆる通貨建ての市場性証券を担保として受け入れ。」
「今回の決定は物価安定目標を追求するために必要。」
「IMFの関与を模索、参加する意向なら歓迎する。」
「追加的措置については憶測せず(スペイン銀行の債券購入は可能かとの質問)。」
「長期オペ(LTRO)について協議しなかった。」
特定の利回り目標はない。」
ユーロ圏の債券市場、あらゆる方向性で歪みがみられる。」
「これまでの国債購入プログラムが機能しなかったとは思わない。」
「新プログラム、条件付与が最も重要な違い。」
「新プログラム、これまでのプログラムより透明性がかなり高い。」
「無制限としたことは目標の達成が目的。」
「新プログラム、ユーロ圏のテールリスクを排除するうえで効果的措置と認識されるよう望む。」
「物価安定を維持すれば信頼回復に(ドイツ国民の支持低いことについて)。」
「ECB債券債入れ、ソフトな救済となるリスクはない。」
「不胎化しないことについては協議せず。」
「新プログラム「OMT」、信用面で良い結果につながる見込み。」
「SMPでの保有残高、ユーロ圏GDPの3%程度。」
「可能性はある(新プログラムが各国の短期債発行の誘引にならないかとの質問に)。」
「各国がバランスとれた国債発行を維持すると想定。」

       

BOE金利は、

市場予想どおりの据え置きで

サプライズは全くなし。

  

ECB金利は、

利下げ予想に対して、結果は金利据え置きでした。

サプライズの好材料です。

   

その後のECB総裁ドラギ会見は、

前回の会見よりはマシではあるものの、

基本的には悲観的な内容となりました。

特に注目すべき、国債無制限購入プログラムというのは、

要は通貨を刷って刷って刷まくるということにつながり、

通貨価値の希薄化につながります。

それとのバランスを取って、今回の金利据え置きということなんでしょうが、

ファンダメンタル的には、ユーロ売りの材料と思われます。

    

    

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると

・BOE金利では、材料織り込み済みで動かず、

ECB金利では、サプライズの好材料でユーロ上昇

・ドラギ会見で、乱高下の後、ユーロ暴落して元の水準に、

となるのが自然に思えます。

   

では、この材料を受けて、

机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

   

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・ユーロドル の値動き

・ユーロ円 の値動き

・ポンドドル の値動き

・ポンド円 の値動き

・ドル円 の値動き

・原油 の値動き

・金 の値動き

・NYダウ の値動き

  

5分足 下記のチャートでは14:00が日本時間20:00 BOE金利

fximgb0144.jpg

※このチャートを見る方法

     

ユーロドル5分足

fximgb0143.jpg

  

ドル円1分足、円相場に何が起きたのか?

fximgb0140.jpg 

      

今月も、メチャクチャな相場となりました。

  

まず、BOE金利はほとんどマーケットの反応無し。

まあ、何のサプライズも無い、予想どおりの材料だったので、

「材料織り込み済み」ということで理解できます。

  

そして次は、サプライズの好材料となったECB金利。

たしかに、ユーロドル、ユーロ円は上昇して反応しており、

素直な反応です。

   

その後、日本時間21:01、突然「何か」が起動。

そこから突然、暴力的な円安、リスク選好の流れが始まったわけですが、

21:00に何か重要な発表があったのかというと、

全くなし。

その後、21:15に米国のADP全国雇用者数が発表されて、

たしかに予想を上回る好結果だったのですが、

これとのからみだったのでしょうか?

なんとも胡散臭い、奇妙な値動きです。

裏で投機のおじちゃんたちが色々頑張っているようです。

   

その後、日本時間21:30になると、突如ユーロ投げ売りスタート。

ドラギの無制限国債購入プログラム発表で、ユーロ投げ売りは理解できます。

では、先ほどのドル円爆上げ、クロス円爆上げも、

冷や水をぶっかけられて反転かと思いきや、

ドル円、クロス円は、何事も無かったかのように、

爆上げ継続。

NYダウも結局狂い上げとなり、

リスク選好の流れが継続となりました。

   

なんだか変だなあという感じです。

特にユーロ円は、ユーロがこれからジャブジャブに供給されるわけで

ファンダメンタル分析的に考えると、

ユーロ円は下落してしかるべきという感じがしますが、

現実にはその逆になりました。

   

さて、場味の分析ですが、

材料を一切無視してマーケットは突然リスク選好の流れが始動しました。

これは何を意味しているのでしょうか?

この流れが本物なのか、

今晩の米雇用統計で見極めたいと思います。

   

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