記事カテゴリ: BOE、ECB政策金利系まとめ

2014年8月 8日

ECB政策金利まとめ 8月

2014/08/07 (木) 20:45

ECB政策金利
結果 0.15% 予想どおりの据え置き
予想 0.15%
前回 0.15%

             

21:30ごろから ECB総裁ドラギ会見

ドラギ.jpg 

政策金利は長期にわたり現行水準に」
非伝統的な手段のコミットメントで委員会は全会一致
ユーロ圏は緩やかな景気回復が続く
高まる地政学的リスクが成長損ねる可能性
インフレ率は向こう数ヶ月は低い
インフレは2015年、2016年と緩やかに上昇
インフレはおおむね均衡、リスクは限定的」
地政学リスクと為替の影響を注視」
ウクライナ、ロシア、イラク、シリア、ガザなどに地政学リスク
地政学リスクが高まっていることは疑う余地なし」
「ECBは制裁措置の影響を精査し始めたばかり」
選択肢にはABS購入と量的緩和含まれる
「ABS購入実施の最終決定はまだ」
「インフレ率低下の大部分はエネルギー価格低下によるもの」
景気回復の動きは弱く、脆弱で、不均衡
「平均的にソフトデータがハードデータよりも改善している」
「データは成長のモメンタムが弱まっていること示す」
ユーロ圏の民間投資は他の地域よりも低い
低投資は、需要が期待ほどではなく、改革が遅れているため
「ファンダメンタルズにとっては、ユーロ相場の低下が望ましい
ユーロのショートポジションが大幅に増加
「インフレ目標達成からは程遠い」
「一部の国ではインフレ率が2%超に上昇する公算も」
ECBの金融政策は長期にわたり米国とは乖離したものに

   

   

ECB政策金利は、予想どおりの据え置き。

     

その後のECB総裁ドラギ会見は、

終始どんよりとした感じで、

先行きの暗さが漂っていました。

金利引き上げどころか、追加緩和の用意(ユーロの希薄化)すら臭わせており、

利上げは相当先のことになりそうです。

さらになんと、ユーロ安が望ましいと明言(笑)

こんなこと言っちゃっていいのかというレベルまで踏み込んできました。

何が何でもユーロ安に持って行きたいようです。

    

ECBは依然として金融緩和の方向を向いており、

金融引き締めの方向に舵を切った米FRBとは完全に方向が逆です。

ファンダメンタル分析的にユーロ高になる材料では全くありません。

  

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると

・ECB金利でも、材料織り込み済みで動かず

・ドラギ会見で、ドル爆騰 ユーロ爆安、

となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。

   

また、グローバル的な視点で見ると、

米国はQE3縮小で、ドルのジャブジャブ供給を絞りつつある(金融引き締め)

その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。

となると、ファンダメンタル分析的に考えると、

対ユーロ、対ポンドで、ドルの価値が上昇するのが

自然な論理的帰結のように思えます。(=ユーロドル、ポンドドル下落)

     

では、この材料を受けて、

机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?

    

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・ユーロドル の値動き

・ユーロ円 の値動き

・ポンドドル の値動き

・ポンド円 の値動き

・ドル円 の値動き

・原油 の値動き

・金 の値動き

・NYダウ の値動き

 

   

5分足 下記のチャートでは7:45が日本時間20:45 ECB金利

fxxpa0428

        

※このチャートを見る方法

    

米長期金利 爆下げ!!!米国債にみんな殺到しているものと思われる

http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html

z

 

    

    

ECB金利ではピクリとも動きませんでした。

      

そしてその後、

ドラギ会見開始で、波乱スタートかと思いきや、

マーケットは思ったほど動きませんでした。

しかし、日本時間23:45になって、突如異変が襲いかかりました。

NYダウ崩壊、クロス円崩壊です。

その時点では、特に材料らしい材料もありませんでしたが、   

日本時間で日付が変わってから、

アメリカによるイラク空爆の発表がありました。

イラク空爆発表の情報が、事前に一部には漏れていたのでしょう。

     

この結果、NYダウは暴落、

ユーロ暴落(ドル高)、

クロス円暴落、

米長期金利は急落となりました。

ドル高(対円以外)と同時に、米長期金利が急落というのは、

要は、日本以外の世界の過剰流動性が、

一気に米国債買いに殺到しているものと思われます。

結果、長期金利が低下→ドル円下落→クロス円下落(円高) という流れです。

また、安全資産として日本国債を買っている動きもあるでしょう。

   

この構造がすぐに変わるとも思えないので、

ドル円の上値は相当重い状況がしばらく続きそうです。

ただ、米国の経済が回復基調にあることも間違いなく、

この低迷期を脱したら、

ドル円相場は上昇トレンドに復帰するものと考えております。

ドル円は長期的な視点で見ると、

あくまでも長期基本トレンドは上昇トレンドであり、

現在はその調整局面にすぎないと考えております。

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